本投資法人は、グリーンファイナンス(グリーンボンド、グリーンローン)による資金調達を通じ、サステナビリティに関する取組みをより一層推進するとともに、ESG投資に関心を持つ投資家層の拡大を通じた資金調達基盤の強化を目指します。
グリーンファイナンス・フレームワーク
1.調達資金の使途
グリーンファイナンスで調達された資金は、以下に記載する適格クライテリア1又は適格クライテリア2のいずれかを満たす資産(以下「グリーン適格資産」といいます。)の取得資金、改修工事資金及びこれらに要した資金のリファイナンスに充当する予定です。
2.適格クライテリア
適格クライテリア1
以下の①から④の第三者認証機関の認証のいずれかを取得・更新済又は今後取得・更新予定の物件。
- ①DBJ Green Building認証:3つ星~5つ星
- ②CASBEE評価認証:CASBEE-不動産、CASBEE-建築(新築)、B+ランク~Sランク
- ③LEED認証:Silver~Platinum(※1)
- ④BELS評価:
- (2016年度基準)3つ星~5つ星(※2)
- (2024年度基準)非住宅:レベル4~レベル6(※3)再生可能エネルギー設備がある住宅:レベル3~レベル6(※4)再生可能エネルギー設備がない住宅:レベル3~レベル4(※4)
- ※1 LEED認証 BD+Cの場合はv4以降
- ※2 既存不適格(工場等(物流倉庫含む):BEI=0.75 超え)ではないこと
- ※3 2016年以前築の既存建物の新規取得はレベル3以上かつ既存不適格ではないこと
- ※4 2016年以前築の既存建物の新規取得は再生可能エネルギー設備の有無によらずレベル2以上で適格とする
適格クライテリア2
以下の①ないし③のうちいずれかを満たす設備等改修工事であること。
- ①グリーン適格クライテリア(グリーンビルディング)の認証のいずれかにおいて星の数又はランクの1段階以上の改善を意図した改修工事
- ②運用する不動産において、エネルギー効率、水の消費性能等、環境面で有益な改善を目的とした設備改修工事(従来比30%以上の使用量削減効果が見込まれるもの)
- ③再生可能エネルギーに関連する設備の導入又は取得
3.プロジェクトの評価・選定プロセス
本資産運用会社において調達資金の使途となるプロジェクトを経営管理部が選定し、投資運用第一部長、コンプライアンス・オフィサー及び代表取締役社長によって適格クライテリアへの適合が審議・確認されます。その後、本資産運用会社及び本投資法人の規程等にのっとり、グリーンファイナンスの実施が役員会等で決議されます。
4.調達資金の管理
- グリーンファイナンスによる調達資金及び未充当資金に関する内部管理を適切に行います。未充当資金がある場合には、当該資金が充当されるまでの間、現預金又は現金同等物として管理します。
- 本投資法人が調達した資金を充当したグリーン適格資産を売却した場合や、当該グリーン適格資産が何らかの理由で適格クライテリアを満たさなくなった場合においても、適格グリーンプロジェクトの規模(適格クライテリア1を満たす保有物件の取得価格の総額及び適格クライテリア2を満たす工事・改修案件の総支出額の合計額)に、直近の決算期末時点の総資産LTV(Loan to Value(有利子負債比率))を乗じて算出された額を「グリーン適格負債上限額」として、グリーンファイナンスの残高がグリーン適格負債上限額を超過しないよう管理します。
2025年2月28日現在
A.取得価格総額(適格クライテリア1) | 82,794百万円 |
---|---|
B.設備等改修工事の総支出額(適格クライテリア2) | - |
C.グリーン適格資産合計額(A+B) | 82,794百万円 |
D.LTV | 48.3% |
E.グリーン適格負債上限額(C×D) | 39,989百万円 |
- (注)LTVは2025年2月末時点の数値を記載しています。
5.レポーティング
資金充当状況レポーティング
2024年9月9日現在
本投資法人のグリーンファイナンスに関する資金充当状況は以下のとおりです。
調達残高 (百万円) |
充当額 (百万円) |
未充当額 (百万円) |
||
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グリーンボンド | 3,000 | 3,000 | - | |
グリーンローン | 20,000 | 20,000 | - |
グリーンボンド発行状況
名称 | 発行額 (百万円) |
利率 | 発行年月日 | 償還期限 | 摘要 |
---|---|---|---|---|---|
第5回無担保投資法人債(グリーンボンド) | 3,000 | 0.780% | 2022年1月27日 | 2032年1月27日 | 無担保 無保証 |
グリーンローン借入状況
借入先 | 残高 (百万円) |
利率 | 借入日 | 返済期限 | 摘要 |
---|---|---|---|---|---|
みずほ信託銀行 みずほ銀行 三井住友銀行 SBI新生銀行 りそな銀行 福岡銀行 |
2,000 | 1.12000% | 2022年9月7日 | 2025年9月7日 | 無担保 無保証 変動金利(注1) |
みずほ信託銀行 みずほ銀行 三井住友銀行 りそな銀行 あおぞら銀行 福岡銀行 三十三銀行 |
6,000 | 0.79750% | 2022年9月7日 | 2027年9月7日 | 無担保 無保証 固定金利 |
みずほ銀行 三井住友銀行 SBI新生銀行 りそな銀行 あおぞら銀行 西日本シティ銀行 京都銀行 日本生命保険 中国銀行 第四北越銀行 七十七銀行 千葉銀行 広島銀行 |
9,000 | 1.03250% | 2023年9月7日 | 2028年9月7日 | 無担保 無保証 固定金利 |
みずほ信託銀行 みずほ銀行 三井住友銀行 SBI新生銀行 りそな銀行 福岡銀行 |
3,000 | 1.00364% | 2024年9月9日 | 2028年9月7日 | 無担保 無保証 変動金利(注2) |
- (注1)2025年5月30日から2025年8月28日までの適用金利であり、基準金利(全銀協3ヶ月物日本円TIBOR)は0.77000%です。
基準金利である全銀協の日本円TIBORの変動については、一般社団法人全銀協TIBOR運営機関のホームページ (https://www.jbatibor.or.jp/rate/)でご確認いただけます。 - (注2)2025年6月30日から2025年7月30日までの適用金利であり、基準金利(全銀協1ヶ月物日本円TIBOR)は0.60364%です。
基準金利である全銀協の日本円TIBORの変動については、一般社団法人全銀協TIBOR運営機関のホームページ (https://www.jbatibor.or.jp/rate/)でご確認いただけます。
インパクトレポーティング
2025年3月19日現在
本投資法人が保有するグリーン適格資産
物件名称 | 取得価格 (百万円) |
延床面積 (㎡) |
認証ランク |
---|---|---|---|
ONEST神田スクエア | 7,350 | 7,145.42 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
立川錦町ビル | 3,264 | 8,026.84 | CASBEE不動産評価認証:Sランク |
八王子SIAビル | 730 | 3,920.36 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST元代々木スクエア | 7,500 | 10,695.54 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST大宮吉敷町ビル | 3,000 | 6,155.16 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST池袋イーストビル | 2,200 | 3,503.13 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
クレシェンドビル | 2,466 | 5,534.88 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
東京パークサイドビル | 10,450 | 18,881.34 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST西五反田スクエア | 4,500 | 6,706.79 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST本郷スクエア | 5,406 | 5,652.18 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST南大塚ビル | 3,900 | 5,724.39 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST神田西福田町ビル | 2,100 | 1,796.69 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST錦糸町スクエア | 3,951 | 4,659.78 | CASBEE不動産評価認証:Aランク BELS評価:4つ星 |
新川一丁目ビル | 2,100 | 2,298.06 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST箱崎ビル | 1,771 | 2,283.56 | BELS評価:6つ星 |
ONEST京都烏丸スクエア | 3,700 | 11,998.02 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
ONEST名古屋錦スクエア | 2,381 | 8,147.56 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
名古屋伏見スクエアビル | 4,812 | 12,995.90 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
肥後橋センタービル | 8,930 | 24,556.71 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
大同生命水戸ビル | 1,650 | 5,332.76 | CASBEE不動産評価認証:Aランク |
合計(20物件) | 82,161 | - | - |
- (注)大同生命水戸ビルの「延床面積」に関して、附属建物の延床面積21.36㎡を除いて記載しています。
グリーン適格資産のエネルギー消費量/温室効果ガス排出量/水消費量
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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エネルギー消費量(MWh) | 15,655 | 17,981 | 17,660 |
温室効果ガス排出量(t-CO2) | 6,779 | 7,690 | 7,866 |
水消費量(㎥) | 75,393 | 92,653 | 91,647 |
物件数(件) | 15 | 19 | 19 |
- (注1)各年度の測定対象期間は、4月1日から翌年3月末日までの1年間です。
- (注2)2021年度に関しては、測定対象期間後にグリーン適格資産となったONEST元代々木スクエア、新川一丁目ビル、MY熊本ビル及び大同生命水戸ビルを除いて算出しています。
外部機関の評価
本投資法人は、グリーンファイナンス・フレームワークの適格性について株式会社日本格付研究所(JCR)より「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価となる「Green1(F)」を取得しています。
詳細については、JCRのホームページ( https://www.jcr.co.jp/greenfinance/)をご参照ください。